
泌尿器科は、尿をつくる腎臓から始まる尿路の病気や性行為感染症(STD)や男性のED(陰茎の勃起障害)、男性の不妊等を扱う科で、透析等含めると、多岐になります。順を追って説明します。
【1】尿に関して - 下記のことで受診する比率が高いです。
- 尿の出がチョロチョロだったり、トイレが近かったりしませんか?
- 突然尿をしたくなったり、我慢できなくなることはありませんか?
- 咳をしたり、階段をのぼろうとして、尿が漏れる感じがすることはありませんか?
まず - 膀胱ってどんな臓器? -
膀胱は尿をためる臓器ですが、いつでも尿をしようとしている臓器でもあり、それを脳がとめています(脳の抑制)。
脳の抑制が解除されると、尿をする(排尿)ことになります(図-1、図-2)。言葉を変えれば、飛び出そうとする犬を押さえている感じにも似ています。ここからいろいろな症状がでてきます。

図-1 図-2
A⇒男性に多い症状です。男性は尿道が長く、膀胱の出口を前立腺がドーナツのように囲っています。大きくなる尿道を圧迫して尿の出を悪くします。これが前立線肥大症(BPH)です(図-3)。一方、食生活の西欧化に伴い、急速に増加しているのが前立腺癌です。PSAという前立腺マーカーの出現により早期発見が可能となっています。
B⇒これは“過活動膀胱”によるといわれます。前述の膀胱の特徴に由来する部分が多いです。統計では40歳以上の8人に1人が過活動膀胱といわれます。
C⇒女性は、尿道が短く、膀胱や尿道を支える筋肉が弱くなると、おきやすくなります。腹圧性尿失禁といわれます。

図-3
【2】性感染症(STD)をご存じですか?
性行為でうつる感染症で泌尿器受診で多いのは尿道炎、尖形コンジロームです。
尿道炎は男性におき、女性は子宮頸管炎で、女性の場合は症状がなく、慢性化し、不妊の原因等にもなります。
男女ペアで治療が必要です。
尖形コンジロームは、陰茎部や外陰部にイボ状のブツブツができ、増大する病気で放っておくとカリフラワーのように大きくなります。切除等の治療が必要です。
【3】EDご存じですか?
EDとは男性の陰茎の勃起障害のことであり、勃起の維持ができないため、満足な性交が行えない状態です。
男性なら多くの人に起こり得る病気です。今ではインポテンツという言葉は使わずに、EDが使用されます。
日本国内のED患者数は、1千万人以上と推定されています。
原因は?-大きく2つに分かれます。
機能性:精神的な要因(ストレスや緊張)によるもの
器質性:生活習慣病、メタボリックシンドロームとも関係するものです。
糖尿病でみられるEDは神経や血管の障害によるものです。
治療は?
アルコールや薬物乱用、喫煙生活を減らすだけでも、EDは改善されますので、生活習慣病の予防が大切です。
内服処方に、バイアグラ・レビトラがありますが、使用禁忌事項が多い薬です。医師の処方が必要ですので、ご相談下さい。
【4】突然、いつ起きたのかわかるような腹部の激痛におそわれたことはないですか?
尿路結石、特に尿管結石は、突然の激痛が特徴で、うそのように痛みが焼失することもあります。
以上、泌尿器科を受診する大まかなところを紹介しましたが、その他に
【5】包茎の方はいませんか?
包茎とは勃起していない時に包皮が亀頭にかぶった状態を指します。
下の2つのタイプに分けられます。
- 真性包茎:
亀頭を露出させることができません。
恥垢がたまり感染しやすくなります。
幼児期の手術の適用となることが多いです。
- 仮性包茎:
大人の包茎のほとんどはこのタイプですが、包茎の出口の輪が狭い場合は、亀頭部を露出したままの状態を放置すると、血液循環が悪化し、亀頭根部がしめつけられるため、包皮を元に戻せなくなります。これをカントン(嵌頓)包茎といいます。手術を受けた方が安心です。
手術は?
局所麻酔下に行う30分前後の外来手術です。
【6】当院では泌尿器科の外来手術として、上記の包茎の他に、男性不妊手術(パイプカット)等も可能です。
ご相談、お困りの点がございましたら、ご連絡下さい。